Midtown Report

ビジネスと人間に関する発見と考察 from Los Angeles & New York

カテゴリ: 仕事道場

オフィススペースで4月6日(金)に交流パーティを行うと決めてから2週間あまり、何も動けていない自分にIntegrityの欠如を感じ、動き始めることにしました。

とりあえず、Flyer(チラシ)を適当に貼って、宣伝することにしました。
受付のウースラにFlyerを作っておいてくれ、と以前から頼んでおいたのですが、彼女はとりかかる気配もありません。

そこで、私はパワーポイントでサクサクっと作成したものをプリントアウトして、ウースラに見せると、「ん〜、もうちょっと違う雰囲気のがいいな〜」とご不満の様子。

でも、とりあえず不満があるということは、良いアイデアを提供してくれる、ということだと思ったので、彼女にFlyerの制作を改めて任せることにしました。

そもそも自分はデザインに関して無知だし、センスもないと思っていたので、楽しんで作成してくれる人がいるのはありがたいことです。
何でも自分でやってしまう傾向にある自分としては、任せたことで少し肩の荷が降りるのを感じました。

ウースラは、結局フォントや字の大きさをやり直して、できあがったものを見せてくれました。この2週間チラシにとりかからず、私が即席で作ったモノに対し、大きく手を加えたことに対して罪悪感を感じていたのか、モジモジしていましたが、私が素直に感謝すると、喜んでいました。

彼女自身、パーティが楽しみで、成功させたいと思っているわけで、怠けているわけではないのです。ただ、誰もが持っている完璧主義が邪魔して、なかなか作業の第一歩に踏み出せなかっただけです。

なかなか動いていないプロジェクトに対して、会話を再開させることで、ワクワク感を復活させることができたように思います。

Be In Communication!ですね。

私は、Network Marketingはまがいものだ、詐欺だとずっと思っていました。
金儲けにとりつかれた者が取り組むものだと思っていました。

そこで、昨年の夏、一度Networking Marketingで成功した人に会えるというので、会いに行きました。

彼は60過ぎでしたが、エネルギーにあふれていて、大変な若さを感じました。
その人は、当然商品を私に勧めてきました。
そして、「一緒にこれを広めていこう」と情熱的に訴えかけられました。

私は、その人のストレートさに打たれました。
率直にその商品の良さを説明し、私がその商品を買うべき理由、そして私がそれを広めるべき理由をまっすぐ訴えかけてくるのです。
Network Marketingを行っている多くの人は、自分の行っていることに後ろめたさを感じているのか、何か隠したりする素振りや、ソワソワした態度を感じさせることがあります。それを感じると、一気に気分が引いてしまいます。

私は彼のストレートなあり方に、確かなインスピレーションを受けました。
こんなパワフルな人格を、どうやって身につけるんだろう、と思いました。

私は、彼の顔を正面から見て、ハッキリと購買を断りました。
そして同時に、人に対する彼のあり方を賞賛しました。

彼は私の拒絶に何の意味づけも与えず、「今日は来てくれてありがとう」と言いました。

こんな人だったら、買っても良かったんだろうな、と後で思いました。
今の私のNetwork Marketingに対するポリシーは、「価値があれば買う、なければ買わない」という単純なものです。

私が積極的に販売活動等に従事したり、これを自社のマーケティングシステムとして採用することはありませんが、真剣に取り組んでいらっしゃる方々には、敬意をもって接したいと思っています。

Network Marketing、またはMulti Level Marketingと呼ばれるマーケティング手法があります。

製品を紹介することにより紹介手数料が入り、健康食品など、継続して買うようなものであれば、紹介者に毎月手数料が入ってくる、というものです。
製品を買った人がまた新たな人を紹介すると、その人に手数料が入り、元々製品を紹介した人にも手数料が払われます。
したがって、一旦自分が紹介した人が、また新しい人を紹介するネットワークを作り上げると、継続的な収入が毎月一定額入ってきます。

有名なものでは洗剤や健康食品などの消費財、保険やガソリン燃費向上剤、などというものもあります。

心から良いと思う製品を誰かに紹介する、その紹介によって、手数料が入るということで、画期的なシステムだと思います。お金だけを上納するネズミ講とは違い、きちんと金銭を支払うだけの価値がある商品が取引されている、ということがポイントです。

ただし、このマーケティング手法、誤った考えの持ち主が製品を紹介しはじめると、おかしなことになります。
誤った考えの人は、製品を紹介するときに「あなたも商品を他の人に紹介すれば、お金持ちになれる」ということをほのめかします。

「お金持ちになれる」という約束は、満たされる約束ではありません。
それは、製品の一部ではありません。
製品は、あくまで洗剤であり、食品であったりするのです。

もし、「お金持ちになれる」ということを約束を売って、もし買った人がそれを得られなかったら、それは単なる詐欺ということです。

続く

高校の頃、自分で言うのもなんですが、けっこう勉強に時間を使っていました。
しかし、その3分の1以上が、「勉強時間をどう使うか」「自分の勉強時間をどう使うか」ということに時間を費やしていたように思います。

社会人になってからも、「どう効率的に時間を使うか」ということに時間を使って頭の中のもう1人の自分と話し合いながら、時間をつぶしていることが多々ありました。
こういう人は、けっこういるのではないかと思います。

しかし、いざとなると、そんな無駄な時間はすごさず、一気に仕事にとりかかれることがあります。それは、隙がないほど圧倒的なタスク量がある時です。
そして、そのタスクの全てに締切が設けられていて、それを終えない限りは自分の生命に関わる、というところまで信じ込めると、雪崩のようにタスクが片付いたりします。

うまくいっている時、というのは、「きちんと考えた通りに物事を進めている」とすら思わないものです。
最終的には、目的意識と暗示なのかな、と思ったりします。

ロングアイランドの僻地に車で出張に行っている友人S氏から電話がかかってきました。

S氏「さっき重要そうな電話がかかってきて、エリアコードが大体どの辺から来ているか調べて欲しいんですけど」

J「わかった。何番?」

S氏「703-XXX-XXXXです。」

早速その番号をGoogleに打ち込んでみると、なんとその電話番号はGoogleのビジネス電話帳に登録されていました。
しかも、住所まで記載されていました。

住所をGoogle Mapsに打ち込んでみると、その住居が航空写真でハッキリ出てきます。

J「見つかったよ。電話番号の持ち主の名前はXX、バージニア州の○○という街で、○○というストリート沿いにある家だね。閑静な住宅街っぽいよ」

S氏「ええっ!そんなことまでわかるんですか?」



これってドラマの"24"みたいだな…と5秒ほど感慨に耽っていました。

(ちなみに、Googleの電話帳にビジネスを登録していなければ、表示されませんので、ご安心を)

恐ろしいツールができたものです。

zillow

このサイト、アメリカ国内の家の値段がわかります。
しかも、地図で見られるようになっています。

地図、というのがポイント。
これから買おうをしている家、自分が今売ろうとしている家、極端に言うと、上司の家、部下の家、近所のジョージさんの家、同じクラスのマイケルくんの家、それらの家の現在の見積価格が地図にて一目瞭然でわかってしまうのです。

実際に、特定の地域を見てみると、こんな具合で家の上に表示されているではないですか。これは恐ろしい。
しかし、以前に住んでいた区域を見てみると、必ずしも豪華な家が高く評価されていないのを発見しました。しかし、このZillowでは、その家について自分の知っていることがあれば、情報を追加して、評価価格を変えることも可能なのです。

これは業界への脅威と、消費者への可能性を秘めたサイトですね。
Financial Aidの持ち家計算にも、これが使われる日が来るかも知れません。

不動産市場は、新たな情報戦の幕開けです。

最近は、仕事に関する自分の考えを書いていますが、今日は「忙しい」という言葉に関して。私はよく「忙しい、忙しい」という言葉を使っていますが、いつもこの言葉を使う度に後悔します。「忙しい」という言葉は、言った瞬間に、余計な焦りを生むだけです。その言葉は、単なる解釈であって、幻です。それ以外に、この言葉における現実はないと思います。

「忙しい」という自分は、「やらなくてはならないことがたくさんある」と思っているのですが、どうもそれは違うのではないかと思うのです。

私がニューヨークに来たとき、知り合いは一人もいませんでした。
JFK空港に降り立った時、私を迎え入れてくれたフィナンシャルプランニング会社の社長の名前と住所しか知らなかったのです。

彼のオフィスで働きはじめるまで、しばらく彼の大きな家に数日間泊まっていました。その時、本当に「やらなくてはならないこと」は1つもありませんでした。
でも退屈で仕方ありませんでした。

仕事をしはじめると、「やらなくてはならないこと」ができてきました。
その後、自分で事業をスタートすると、「やらなくてはならないこと」がさらに増えてきました。
今はたくさんのお客様がいらっしゃって、ミーティング、事務作業、会計、マーケティングなどを一遍に行っていて、やらなくてはならないことが増えてきたような気がするわけですが、そもそも元を辿ればこの現実を作っているのは自分以外の誰でもありません。

JFK空港に降り立ったあの日に視点を戻してよくよく考えてみると、今行っていることは、全て自分が選択していることに過ぎないことがよくわかります。

それが、楽しかろうが、楽しくなかろうが、自分が無数にある選択肢の中から毎秒毎秒1つだけ選んで来た行動の結果でしかありません。
とすると、「やらなくてはならないこと」など1つもなくて、全てが「やったらおもしろいんじゃないか」と思ってきたことで生まれてきた物事で満たされていることに気づきます。そこで初めて、目の前で起こる全ての事象に対して責任を持つことができます。

そのコンテクストから見た世界には「忙しい」「忙しくない」という軸すら存在しません。「忙しい」が存在しない中で日々をパワフルに、精一杯過ごすことが私の理想です。

休日もオフィスに出て働いていると、周りの人からは「たまには休みをとった方がいい」とか「息抜きも必要だ」といいますが、それはある意味正しくて、ある意味間違っていると思います。

多くの人は「仕事は大変」「仕事はつまらない」「仕事をするとストレスがたまる」という前提で、こういった忠告をしてくださるのですが、仕事とどのような関係をもっているかは、その人によって異なるはずです。

テレビゲームに熱中する子供に、「ゲームはストレスがたまるから、土日はゆっくり休んでリフレッシュしなさい」とは言わないと思います。ただし、「体に悪いからやめなさい」とは言うかもしれません。
実際に、ゲームのしすぎで死んだ人もいるくらいです。それと同じ理由で、仕事以外に体を動かす時間を持ったりするのは理にかなっているかもしれません。

私としての理想は、仕事以外のことで自分にとって重要なことは、万難を排してスケジュールに入れる、ということ。特に、自分にとって映画鑑賞はやめられませんので、どんなに仕事が急がしかろうが、週に1本くらいは見ます。自分にとって大事な人と会ったり電話をしたりする時間も、仕事に忙殺されていようが、必ず時間を割きます。

結局、仕事だろうが、プライベートだろうが、今を充実させるためにできることをノンストップで行い続けることに満足感が見出せるのではないかと思っています。
仕事とプライベートという区切り、仕事と休息という区切りさえあまり意味がないと思うのです。

コンサルティング現場では、物事の考え方の基本として"MECE"という概念をたたきこまれます。
このMECEというのは、"Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive"の略で、「相互に排他的で、集合として完全」という意味です。俗な言い方をすると、「モレなくダブりなく」考えろ、ということです。

企業の問題点を考える上では、まず全体像の把握が重要となるわけですが、その時に特定の切り口をもって企業の構成要素を分解し、定性的・定量的に重要度が大きい要素に対して問題解決のアプローチをはかります。

現在では全くビジネスにいますが、キャリアの初めにたたきこまれた、こうした物の見方はけっこう役に立っていると感じています。

たとえば、Financial Aidの話をする時には、まずそれが"Merit-based"なのか"Need-based"なのか、という切り口があります。Merit-basedの方が話題にのぼりやすい、という事がいえますが、定量的にはNeed-based Aidの方が圧倒的に多い、なのでNeed-basedにフォーカスしましょう、ということがいえます。

Financial Aidには他の切り口(もらえるのかもらえないのか)があります。そういった切り口を明確に定義することで、物事に関する理解が明確になり、どのような要素に対してどれだけの重要性があるのか、改善するためにどれだけの労力を割けば良いのかがわかるようになるわけです。

昔作った資料をたまたま見直していたのですが、そんなことを思い出してしまいました。

週末が近づいてくると、思ったよりもお客さんの入りが見込めなかったホテル・航空会社などが直前で破格のキャンペーンを行うことがあります。

そんな"last minute deal"を集めたのが、このサイト。

http://www.site59.com/

59分目にディールを見つける、と言う意味で"Site 59"です。
ホテル、フライト、レンタカーといった区切りでも探せますし、都市ごとにも探すこともできます。トップ画面の右側には、"Romance"や"Ski"などのテーマごとでも探すことが可能です。

急に週末にどこかに行くことになった場合もいいと思いますし、方向性を決めずに、はじめからlast minute dealをあてにして、とりあえず安い旅をするのも良い使い道です。

このサイトには、"Meet Me In..."という画期的な機能もついています。

http://www.site59.com/who_will_use.html

これは、異なる都市に住む二人が別の都市で会う、といった場合に、その時のフライト、レンタカー、ホテルを全てパッケージ化して含めることができるのです。
例えば、シアトルに住む人と、ボルチモアに住む人が、ニューヨークで会って旅する、といった場合に、その旅程を全てパッケージ化して、より良いディールを得るというしくみです。

この説明文を読んでいると、いかにもWeb2.0のサイトらしく、いたずらっ気が多分に感じられてとても遊び心を感じます。面白いサイトですね。

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