村上ファンドの代表・村上世彰氏が逮捕されたとのことで、多くの人と同じく、私もこのことを非常に残念に思っています。
私は日本で直にニュースを見たり、新聞を読んだりしているわけではないので、彼の言動が具体的にどう報道されているのかはいまいち分かりませんが、どうもマスコミが作ろうとしている空気としては、金儲け主義の悪人、と言われているようで、残念な気がしてなりません。
アメリカでは、村上さんのような「モノ言う株主」は当たり前というか、むしろそういうタイプの方が多いので、経営を任された人たちは常にプレッシャーを感じながら、株主に最大の価値を還元するために努力をします。
で、この「株主価値の最大化」ですが、これを言うと日本だとなぜか必ず誤解されます。
私も日本で、過去にある事業会社向けの研修プログラムで、EVA(事業価値の指標みたいなものです)の計算方法を講義したことがあるのですが、株主だけ儲けさせることはいかん、そんな欧米のやり方はダメだ、と言う人が出てくるのです。
しかし、MBAなどの教科書を読むと「株主価値の最大化」というのは本来、従業員、サプライヤー、顧客、債権者などのステークホルダーに対して、十分な価値を提供しているということが前提で、その上で、いかに株主に大きな価値を提供できているかが重要、という風に書いてあります。
したがって、「欧米のやり方は株主だけを儲けさせるやり方だ」と言うのは、間違いです。欧米でも、優秀な企業は、全てのステークホルダーに対してバランスよく、十分な価値を提供しているものなのです。
株主は、そういった価値がきちんと提供されているかをチェックするために、経営陣に対して全体的な指示を出したり、時には圧力をかけ、仕方のない時にはクビにしたりします。あのアップルの創業者スティーブ・ジョブスだって、クビにされた過去があります。
株主が指示することに対して「やり方が間違っている」と経営陣が言うのは、今風(?)に言うと「フツウにありえない」ことです。過去に村上さんがやってきたことがことごとく経営陣の反発を受けている様子を見ると、「この人たちは大丈夫なのかなぁ」と思ってしまいます。
この村上さんの意図については、私が密かに読んでいるお気に入りのブログ"ちょーちょーちょーいー感じ"に書かれていて、非常にわかりやすいです。保田隆明さんの文章は、とても読みやすく、私も学ばせていただきながら読みました。
あともう一つ残念なのが、やっぱり東京地検にアカウンタビリティが欠けていること。以前にもEliot Spitzerの話を書いたような気がしますが、先頭に立って、「村上ファンドはこういう点でダメだ」と主張する個人責任者の顔がなく、組織名の力で世論を動かしているように見えて、どうも納得がいきません。
私は日本で直にニュースを見たり、新聞を読んだりしているわけではないので、彼の言動が具体的にどう報道されているのかはいまいち分かりませんが、どうもマスコミが作ろうとしている空気としては、金儲け主義の悪人、と言われているようで、残念な気がしてなりません。
アメリカでは、村上さんのような「モノ言う株主」は当たり前というか、むしろそういうタイプの方が多いので、経営を任された人たちは常にプレッシャーを感じながら、株主に最大の価値を還元するために努力をします。
で、この「株主価値の最大化」ですが、これを言うと日本だとなぜか必ず誤解されます。
私も日本で、過去にある事業会社向けの研修プログラムで、EVA(事業価値の指標みたいなものです)の計算方法を講義したことがあるのですが、株主だけ儲けさせることはいかん、そんな欧米のやり方はダメだ、と言う人が出てくるのです。
しかし、MBAなどの教科書を読むと「株主価値の最大化」というのは本来、従業員、サプライヤー、顧客、債権者などのステークホルダーに対して、十分な価値を提供しているということが前提で、その上で、いかに株主に大きな価値を提供できているかが重要、という風に書いてあります。
したがって、「欧米のやり方は株主だけを儲けさせるやり方だ」と言うのは、間違いです。欧米でも、優秀な企業は、全てのステークホルダーに対してバランスよく、十分な価値を提供しているものなのです。
株主は、そういった価値がきちんと提供されているかをチェックするために、経営陣に対して全体的な指示を出したり、時には圧力をかけ、仕方のない時にはクビにしたりします。あのアップルの創業者スティーブ・ジョブスだって、クビにされた過去があります。
株主が指示することに対して「やり方が間違っている」と経営陣が言うのは、今風(?)に言うと「フツウにありえない」ことです。過去に村上さんがやってきたことがことごとく経営陣の反発を受けている様子を見ると、「この人たちは大丈夫なのかなぁ」と思ってしまいます。
この村上さんの意図については、私が密かに読んでいるお気に入りのブログ"ちょーちょーちょーいー感じ"に書かれていて、非常にわかりやすいです。保田隆明さんの文章は、とても読みやすく、私も学ばせていただきながら読みました。
あともう一つ残念なのが、やっぱり東京地検にアカウンタビリティが欠けていること。以前にもEliot Spitzerの話を書いたような気がしますが、先頭に立って、「村上ファンドはこういう点でダメだ」と主張する個人責任者の顔がなく、組織名の力で世論を動かしているように見えて、どうも納得がいきません。