Rent


ブロードウェイ・ミュージカルのヒット作の映画版です。
今、という時間を生きる若者たちの生き様が、素晴らしい音楽に乗せられて歌われます。

ニューヨーク・シティに住む若者たちが、貧困、ドラッグ、エイズ、同性愛、死が現実に存在する世界に苦しみながらも、前向きに前進し、今という時間を充実させていく様子が描かれています。

私は、特にそういった世界との接触がないため、何となく、このミュージカルに対しては、関係性を感じることができませんでした。
したがって、そこまで感動することはないのではと思ったのですが、歌の良さが圧倒的で、それですべてカバーされたような気がしています。

そして、"Rent"というタイトル。
家賃を払うのも困った人たち、という意味を暗示していると、最初思っていたのですが、実際には「全てが借り物」という意味なのかもしれません。

自分の所有物、健康な肉体、大事な人たち、人生そのもの、全てが借り物だということです。

限りある時間の中で、借り物である、この一瞬一瞬の出来事を大事にしたい、ということが、このタイトルに秘められた意味なのでしょう。

すばらしい作品です。
ぜひブロードウェイの舞台で、実際に見てみたいと思います。