昔のボスが、"Iwo JimaのMovieを見たよ"と電話をかけてきました。

このユダヤ系アメリカ人のボスは、私が以前にこの映画の話をした時に「Iwo Jimaは知ってるよ。原爆が落ちたところだろ」と言っていました。

「それは、Hiroshimaなんですけど…」と訂正したのは言うまでもありませんが、この人がこの映画を見るとは思っていなかったので、感想を楽しみにしていました。

「すごくいい映画だった。でも、一つ質問があるんだけど、何人かの兵士が、戦わないで自殺したシーンがあっただろ。あれは、実際にそんなことが起きたのかな。まぁ、ハリウッド映画だから、誇張はあるんだろうけどな。演出が過ぎると冷めるよ」

こういう感想が来るとは思っていなかったので、自分は意外に思いました。
確かに、戦わないで自害するのは、おかしいことなんだなぁ、と。
でも、日本人は、戦国時代の昔から、栄誉ある死として、切腹をしたりしているので、日本人にとってはそこまで不自然な光景ではない、ということを説明しました。

多くのアメリカ人にとって、あの状況での合理的な行動は、おそらく「降伏」でしょう。とはいえ、死ぬまで勇敢に戦う、ということにもある程度理解を置くことはできるようです。"Kamikaze"のようなマネはしたくないし、できないが、他の国の人間が執念でやっているのを理解し、敬服することはできるようです。

唯一理解できないのは、戦わず、降伏もせず、敵にも迷惑かけずに自決してしまう、ということ。

自分の手で自分の命を絶つのが美しいのか、結論はありませんが、すくなくとも日本人特有の美の形式なんですね。

もっとも、私は迷わず「降伏」を選びますが。