ドキュメンタリータッチのコメディ映画です。カザフスタン人のテレビレポーターが、アメリカに行ってそこでの「文化的体験」を祖国のためにレポートする、と言う内容です。

内容はメチャクチャです。Antisemitic(反ユダヤ的)な描写がのっけから出てきて、映画館は、引いてしまいました。ニューヨークは、ユダヤ系の人口が非常に多い都市ですし、ニューヨーカーは、一般的に露骨な人種差別に気を遣うこともあって、場内は微妙な雰囲気に包まれてしまいました。

しかし、このレポーターが、祖国の、というより自分自身の常識を持ち込んでアメリカ人と接するために、食い違いがいろいろ表れます。そのおとぼけぶりが受けるのですが、あまりにやり方が行き過ぎています。

この映画があまりにヒットして、カザフスタンの生活・風習が実際のものとは異なるために、カザフスタン人は、「これは実際のカザフスタンとは違う!」と起こっているそうです。

唯一感心するのは、このレポーターが、アメリカのことを全然知らないふりをしているわりには、アメリカ人のツボをつく笑いのとり方をどうやらかなり熟知しているようだということです。一件無知そうな人が最も怖い、という例ですね。