効果的に仕事を進めるためには、手帳の使い方をマスターしなければならない、と思っています。

私は、学生時代からフランクリン・プランナーというものを使っています。

このプランナーは、「7つの習慣」の考え方をベースに、目標とタスクの管理ができるようになっているんですね。私は、20歳くらいの時にこの本を読んで、稲妻のような衝撃を受けたので、これを使うのは自分にとっては自然なことだったんです。

しかし、気づいたのですが、やはり買って「使いこなせる」のは最初の1週間くらいだったりします。だんだん手帳のフォーマットに沿って時間・タスク管理するのが面倒になってくるんです。

そこで、退屈になります。
「この手帳は使いづらいな」とか考え始めます。

で、他の手帳を物色しはじめます。
「PDA(デジタル携帯端末)の方がかっこいいな」なんて考え始めたりします。
私も何度もPDAに浮気しました。

でも、PDAに変えても、本質的に怠け者なので、何も変わらないんですね。
単純にかっこつけたいという欲を満たすだけで、タスク管理は全く進歩しないんです。

手帳のサイズにしても、小さいものを使っている時は大きいものがよく見えたり、大きいものを使っている時は小さいものがよく見えたりします。

で、最近気づいたんです。

「Have -> Do -> Be の呪縛に陥っているな…」と。

つまり、良い手帳を手に入れ(Have)、効果的にタスク管理をすることで(Do)、パフォーマンスの高いビジネスマンになる(Be)、と。

現代の物質主義のパラダイムは、まさにこればかりです。
「○○を手に入れれば、あなたは××して、最後は△△になる」と。

良いダイエット食品を手に入れ(Have)、ダイエットをすることで(Do)、やせる(Be)。
良いパートナーを見つけて(Have)、結婚すれば(Do)、幸せになる(Be)。
良い大学を卒業・良い会社に所属して(Have)、働けば(Do)、幸せになる(Be)。


でも、ここでいう"Be"の部分は、外的な要因である"Have"に影響されているため、脆弱なんです。Haveで手にしたものに対して、往々にして満足することはないんです(わかったような口で恐縮ですが)。

別にこれが全て正しいというつもりもありませんが、 これとは逆にBe -> To -> Have という、生き方もあるんですね。私はこれに大いに賛同します。

今持っている全てのもの・今おかれている状態にOKを出し、あり方(Be)にフォーカスすること。あり方が変われば行動が変わり、結果的に所有するものも変わる。だんだん誰かの受け売りみたいになってきたのでやめますが、前から言葉尻で覚えているにもかかわらずあまりにできていないので、ここに書き留めておきたい気分です。



で、よくよく考えてみると、仕事ができるビジネスマンをたくさん見てきましたが、彼らが一概に手帳を使いこなしているとは限らないんです。

パフォーマンスの高いビジネスマンのマインドでいること(Be)からスタートすると、手帳はむしろ枝葉の問題であることが見えてきます。

むしろ、現在持っている手帳がすばらしいものなので、それに対して感謝の念すら沸きあがってきます。
いろいろな使い方の可能性を創り出すことができます。
そうすると、目の前にある手帳に、無限の愛がわきあがってくるのを感じます。
今この瞬間をこの手帳と過ごすのが、楽しみになってきます。


…なんだか自分で書いていて、自分で盛り上がってきました。