「アパートを出て行け」

自分の人生で、大家さんにこんなことを言われることがあろうとは、思ってもいませんでした。



事の発端は、1ヶ月半前。
私をこのアパートの大家さんに紹介したAさんという人がいました。
私と、Aさんは仲良くしていました。

そのAさんは、7月中旬でしょうか、少しの荷物を残して、大家さんに説明せずにいなくなりました。

大家さんは激怒しました。
私は、知り得る限りの事情を説明し、Aさんと連絡をとりながら、後始末をしました。
残った荷物を彼の新しい自宅へ送り、鍵を送り返してくれるように頼み、大家さんの怒りをしずめようとしました。

しかし、その日を境に、大家さんの私への態度は180度変わりました。
まるで、別人格に変貌しました。

私はAさんの「共謀者」として見られることになったのでしょうか。


大家さんは、それ以降、私へあらゆる要求をしてきました。
私がいない間、部屋の中に何度も入ったようで、部屋の中の荷物を減らすように指示しました。
今まで物を置くことを許されていた地下室の使用も禁止されました。
共有スペースの掃除、自分の部屋の掃除も今まで以上に要求されました。
契約が一旦切れる9月末以降、賃料を上げると言ってきました。


これらの要求は不愉快に感じることもありましたが、私はアパートを気に入っていたのと、特に反抗する理由もなかったので、それらに全てしたがいました。

しかし、それらの要求は、全て私が自発的に「出て行きます」と言わせるための口実だったのかもしれません。本日の朝電話がかかってきて、「あと1ヶ月でアパートを出て行ってくれ。お前は信用できない」と言われました。


私はどのような状況に陥っても、実直に対応していれば大丈夫と確信している部分がありました。自分の希望を述べた上で、大家さんの要求にしたがってきたこと、家賃を滞りなく支払ってきたことを説明するだけしましたが、徒労に終わりました。


現実に今味わっているのは苦く、痛い思いです。

Aさんに対しても、大家さんに対しても、感謝こそすれ恨みはありません。
引越しの手間は面倒ですが、物件を探して、荷物を移動させれば良いだけの話です。


ただ、最大限の努力と誠意を尽くしても理解してもらえなかったのは、ただただ苦いとしか言いようがありません。この苦さを受け容れて、進み続けるしかないのかもしれません。



深呼吸して手帳に貼ってあるQuoteを読むと、気が鎮まります。


God, give us grace to accept with serenity
the things that cannot be changed,
courage to change the things
which should be changed,
and the wisdom to distinguish
the one from the other.

Reinhold Niebuhr