一旗会という会合で、月に一回起業家およびその予備軍が集まっていたのですが、私が思っていたのは、まず一人一人の自己紹介が長いこと。

誰かが自分を助けてくれると思っている人はなおさら、自分のビジネスの様子や最近の出来事をダラダラと話しがちになります。こうした話は、よほど特殊な内容でない限り、自分にとっては面白くとも他人にとってはつまらないものです。

逆に、参加者一人一人が、他の参加者に対して役立つ情報をシェアする時間を増やせば、もっと有意義な会になるのではないかと思いました。

そこで、自己紹介は、各自「自己紹介シート」なるものに自分の経歴や強みを書いてもらい、それを配る、という形にしました。そして、会合では自己紹介は2分まで、という時間制限を設けました。

その代わり、毎月決めたテーマについて、各自がネタを持ち寄って、それを発表することに、大半の時間を割くことに決めました。他人が自分を助けてくれるのを期待するのではなく、自分が他人をいかに助けるか、という風に、参加意義を変えたかったのです。

いわば、これは「奪い合う会」→「与え合う会」へのドラスティックなシフトなのです。

まぁ、「与え合いましょう」などと書くと押し付けがましい印象があるのは否めません。

しかし、「情報を与える」という行為には、以前に書いたように、自分の考えが整理される、という自分にとっての実際的な利益もあるので、わかる人は、必ずこのコンセプトを受け入れてくれるはずだという確信がありました。


続く