さて、損害保険という、一件地味なテーマをもとに、ビジネスをはじめることになりました。
私は、それを知人に伝え始めました。

損害保険をはじめたので、必要があったら、連絡してくれ。

と触れ回ったのです。

が、それに対する周りの反応は、良い、悪い、というよりもほとんど「無関心」に等しいものでした。

おそらく、損害保険、といわれてもピンと来ないんですね。
確かに、損害保険とは何か、といわれても、経験者や同業者なら簡単に答えられますが、ほとんどそれ以外の人は、イメージすることができません。

そういった反応を見ると、「どうも売るのは難しそうだな」と直感しました。
大した、必要性を感じないからです。

しかし、その後、ピンと来たのは、損害保険というのは、本質的には、偶発的に起こる事故の損失を穴埋めするものだということです。背後にある商品の価値は、「損害保険」という単調な言葉では表しきれないのではないかと思ったのです。

したがって、「損害保険」という言葉を使うからいけないのであって、質問を変えれば、意外と身近なものであるということに気づきました。


- 今日家が火事になったら、明日からどこで何して生きるの?

とか、

- 他人に間違って迷惑かけて、訴えられたら、どうやって賠償金払うの?

とか、そういう言葉を使って質問をすることで、自分の売っているものの本質を、相手に気づかせることができると思うのです。相手の頭の中にある言葉を使って、難しいことをもっとわかりやすく説明できるのではないかと思います。

まぁ、こんな程度の「気づき」は、同業者ならとうの昔に得ていることでしょう。

しかし、実際に新聞の損保代理店の広告をみると、宣伝しているのは、「家屋保険」とか、「賠償保険」とか、相手にはピンとこない商品名ばかり。
本当に、一般市民の立場に立って、徹底的にわかりやすく説明しよう、という心がまえが感じられないのです。

実際に、一般消費者に話を聞くと、損保について最低限知っておくべきことをしらなかったり、現在業界でまかり通っている悪しき慣習に気づいていなかったりと、情報が極めて不足している状況にあります。


そう考えると、この分野は、まだまだ変える余地があります。顧客に提供できる価値はまだまだ残されています。損害保険という、一件地味なこの分野も、まだまだ未開拓のフロンティアが広がっているように思えてならないのです。

私の役目は、正しい情報をパッケージングして、おもしろく、身近でわかりやすい情報に変えて、一般消費者に届けること。
その方法を、現在模索しているところです。