たとえば、"Obviously"という言葉があります。
この言葉を辞書でひくと、必ず「明らかに」とか、「当然」といった訳が出てきます。
もちろんこういう言い方もありなのですが、文脈によっては、「やっぱり」とか、「どうせ」といったニュアンスを含んだ使われ方も多いのです。
He obviously had an idea about it.
これを、
彼は、「明らか」にそれについて考えを持っていた。
と訳すよりも、
彼は、「やっぱり」それについて考えを持っていた。
と訳した方が、自然にニュアンスが伝わる場合が多いことに気づいたのです。
だからといって、私が「やっぱり」を辞書に加えろ、と主張しているわけではありません。
「やっぱり」を加えても、Obviouslyを完全に表現するのは、ムリなのです。
本来、Obviouslyという言葉は、Obviouslyという言葉以外の何モノも意味しないので、完璧な訳など存在しません。
何とか、近い言葉は何かを探して、日本語に置き換え、解説しようとすと、途端に思考がしばられてしまいます。英語??日本語の翻訳を行っている限り、自然な英語を使いこなすことは不可能だと思います。
したがって、Obviouslyは、Obviouslyとして覚えなければならないわけですが、たった一回聞いただけでは、その微妙なニュアンスを感覚的に理解することはできません。
理想的には、3回以上、同じような使われ方を聞くことで、自然な形で頭に入っていくことでしょう。
一つのセンテンス、一つの単語でさえ、数回聞かないと、文脈に即したニュアンスを把握できません。
ニュアンスが完全に把握できていない限りは、そのセンテンス・単語がいざという時に口から出てくることはないのです。
辞書に頼るのもいいし、英語系メルマガでいろいろな意味を知るのはいいのですが、できるだけ生のコミュニケーション現場(インプット・アウトプット共に)に身を投じて、状況に応じた語の使い方を大量に浴びることを心がけた方が後々役に立ってきます。

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