Midtown Report

ビジネスと人間に関する発見と考察 from Los Angeles & New York

April 2007

今日は、大学OBのNY支部会へ行ってきました。

場所は、Uppereast Side、メトロポリタン美術館のすぐそばのアパートです。
ものすごい景色で、某商社の所有するアパートの部屋です。
現在は、主に接待のために現地法人社長宅として、使われているようです。

私の出身校は規模的に小さいので、逆に結びつきが非常に強いのを感じます。
今回の出席者を見てみると、商社、銀行、メーカーの駐在員がほとんどの割合を占めていました。普段生活していると会わない方々ばかりなので、話の内容が合わないかと思っていましたが、やはり同じ大学の卒業生なので、昔話で盛り上がりました。

同期でM商事の駐在員として働いている人や、大学のアイスホッケー部の10年ほど上の先輩にも遭遇し、大いに会話を楽しむことができました。

私は、貧乏根性丸出しで、年会費20ドルをとりかえすべく、寿司、サラダ、肉、カクテル、ビールをガツガツいただき、大満足で帰宅しました。

いい気分です。

子供の頃、かくれんぼだとか、ドッジボールだとか、将棋だとか、ゲームばかりやっていたような気がします。

ゲームが終わると、勝ち負けが決まって、喜んだり悔しがったりするわけですが、ゲーム自体にはほとんど意味がありません。ドッジボールなんて、ボールぶつけ合うだけ。痛いだけです。

しかし、ゲームの最中はとにかく一生懸命で、生きている実感を何より味わうことができました。意味のないものに、なぜあれほどの熱意と集中力を持ってやれたんだろうと、今では不思議に思います。その時のモチベーションは、「勝ちたいな」くらいのものです。

大人になると、やることが意味あることばかりのように思えてきます。
あるいは、意味あることしかやらないべきであるように見えます。
自分のやっている仕事の意義を考えたり、勉強の効率を考えたり、稼げるお金の金額を考えたり、価値のありそうなものに目が向きます。

しかし、どうも価値のあるものが本当に存在するのか、疑わしくも思います。
ある人にとって価値のあるものは、他人にとっては全く価値がありません。

仕事がつまんなくなったり、燃え尽きたりする人も、元々その仕事に何か意味があると思っていたからこそ、逆にその「意味のなさ」に耐えられなくなるのではないでしょうか。

だったら初めから、「今やってること全てに意味がない」と割り切ればいいようにも思います。
その上で、ゲームをはじめたらいいのではないかと思うんです。
「勝ちたいな」と思って無我夢中で遊ぶゲームの方が、意味のある物事よりもよっぽど楽しそうです。

やたら仕事量が増えてきて、電話が四方八方からかかってくるようになり、携帯の留守録にも7件くらい未処理案件が溜まるようになってきました。
よくないことです。
しかもタスク管理が段々ザルになってきて、宙ぶらりんの案件が何件も放置されているような、いや〜な気分になっています。

先日来た携帯電話の請求書を見ると、195ドル…!!
今までこの携帯電話を使い始めてから、使用上限の400分を超えたことはかつてなかったので、何かの間違いかと思いました。

明細を調べてみると、あちこちで話した3分、4分、たまに話した60分がが積もりに積もって、いつの間にか膨大な時間とチャージ金額になっていました。

このムダ遣いは痛いものです。

これをきっかけに、初めて携帯電話の料金体系を調べたのですが、携帯にかかってきた時間もチャージされるという事実を、初めて目の当たりにしました。
土日や平日の9:00PM - 6:00AMはタダのようですね。

無知は、お金がかかります。

4月15日は、Taxの日です。
アメリカに住む人が、個人の税申告を行う締切の日です。
どうしても間に合わない場合には、Extensionといって、締切日を延ばすことが可能です。

私は、数日前に終了しましたが、今年もH&R Blockという税申告のプロセッシング会社のオンラインサービスを利用しました。
このサービスを利用すると、収入や支出の証明を用意し、質問に答えていくだけで、簡単に税申告が終了します。
非常に便利なサービスです。

一応数十ドルのフィーがかかるのですが、会計士に頼んで数百ドルとられるよりも、こちらの方が圧倒的に安くあがります。

H&R Block以外に、こういったサービスをやっているところはないかと探してみると、想像していたよりもたくさんの税申告業者がいることに気づきました。
GoogleでTax Returnと打ち込んでみると、よくわかります。
しかも、無料の申告を行ってくれる業者が、かなりの数存在することがわかり、驚きました。

これでは、会計士の仕事がどんどんなくなっていくのでしょうが、次代の流れなのかもしれませんね。機械でできない貴重なことだけを人間がやる、その大きな付加価値に対し大きなお金が支払われる、という構図がどんなビジネス分野でもおきているという印象を受けます。

リクルートでトップ営業を経験し、現在NYCでビジネスを展開されているK氏にお会いしました。

今回の会合の目的は、営業の極意を伝授していただくこと。
韓国料理を32nd Stでごちそうになりながら、いろいろとご教授いただきました。

まず、営業は「数をこなす」ことが基本であること。
数を最大限こなすことで、言うことにも慣れてきて、アポや成約の確率も上がるということ。これは、本で読んだことと同じで、簡単にできそうでいて、頭を空っぽにしないとできませんね。

リクルートでのやり方として語ってくださったことは、「断られてから営業がはじまる」ということです。まず1回目を断られたら、2回目は提案を変える。提案を変えてダメなら先方の担当者を変える。それでもダメなら、こちらの営業マンを変える、と次から次へと方法を変えて提案をするそうです。

私は、コンサルティング会社に勤めていたため、提案書はいつも理詰めで作っていました。提案資料で、どうでもいいような言い回しに神経をすり減らした記憶があります。あまりにも理屈ばかりの世界であったため、自分はリクルートのように、もっと泥臭く人間臭く攻めるようなやり方に、密かに憧れを抱いていました。

今、リクルート出身で活躍している経営者の方々も知り合いにいるらしく、彼らの秘話も聞くことができて、大変有意義でした。
Kさん、ありがとうございます。

How I Raised Myself from Failure to Success in Selling


またまた長いタイトルの本ですが、この本は、50年以上読まれ続けているセールスの名著です。
アメリカで保険のトップセールスマンになったFrank Betgerという人のセールスの心得を説いています。

読んでみると、書いてあること自体はすごくシンプルです。
一番最初の数章だけにも、とても重要なことが書いてあります。
しかし、理解するのは簡単で、継続的に実行するにはやはり自制心が必要だと思われます。

たとえば、3章に書いてあるのが、「記録をつけろ」ということ。
一日に何本電話をかけて、そのうち、どのくらいの人と会話をして、何本アポイントメントがとれたのか、それを計測しはじめた途端、成績が急激によくなった、とのことです。

確かに、時間や仕事量を計測してみると、自分が意外と仕事をしていない、ということがよくわかります。それを認識すること自体によって、自然と効率化が実現するのは、不思議なことですが、本当に起こります。

こんな簡単なことでも、実際にやってみる人は少なく、さらに継続してできる人は本当に一握りなのでしょう。この本に書いてあることは、そういった基本であり、継続してこそ価値のある、珠玉のアドバイス集です。

Hotmailを使っていたが、Gmailを使うようになって、Hotmailがいらなくなった。
でも、Hotmailに来たメールを、とりあえずGmailに転送したい、と言う人はいませんか?

昨日の会でIさんから情報提供されたのが、以下のツール。

http://www.e-eeasy.com/GetMail.aspx

これは、Hotmailに来たメールを、Gmailに全て転送するソフトです。

Gmailには、POP機能がついていて、大抵のメールアドレスは、Gmailにそのままダウンロードすることができます。OutlookのようなローカルメールソフトをGmailで代替することが可能なのです。

しかし、Hotmailのダウンロードは、Microsoftのメールソフト以外では行うことができません(POP受信ができない、ということです)。
マイクロソフトは、こういう部分で、けっこう排他的なのです。

しかし、このツールを使うことで、Hotmail上に格納されているメールを、自動的にGmailに(およびどんなメールアドレスにも)転送することができます。
私は、8つくらいメールアドレスを持っていますが、これで全てGmail上で管理ができるようになりました。

本当に便利なツールがあるものですね。

本日は、毎月一回の起業家の集まり、一旗会です。
今日のテーマは、テクノロジーを利用した仕事術。

ウェブ上のツールやソフトウェアなどを使って、どのように仕事の効率化を実現できるかをシェアしました。

今日の集まりで特筆すべきなのは、皆さんの興味関心の深さです。
開始時間は7時でしたが、7時ちょうどには、すでに15人の人が所狭しと会議室の中に座っていました。そして、人は徐々に増え、最終的には22人の人にご参加いただくことができました。

ここまで多くの方にご参加いただいて、私は密かに感動していました。
もともと、こんなに人の集まる会ではなかったのです。

1年半くらい前は、私が7時定刻どおりに来ても、誰もいないのが普通でした。
そして、15分か20分くらい待って、やっと人が1人現れる、というのが関の山でした。

しかし、今日は7時ちょうどに、すでに15人…皆さんの勉強意欲、向上心が共鳴し合って、素晴らしい会が実現しているのを感じます。

今日は、ウェブ上のメールソフト、カレンダーソフト、Hotmailの転送ツール、格安IP電話会社、ウェブ上のFAXサービスなど、ビジネスにすぐ役立つ情報が、たくさん交換されました。いつも以上に有意義だったと思います。

また、来月も、盛り上げていきたいですね。

あるビジネスの集まりに行った時のこと。

私と同業の方がいらっしゃいました。
競合とはいえ、専門性の異なる分野で協力できるかもしれないし、自分から提供できる情報もあるかもしれないと思い、名刺交換をさせていただきました。

私よりはるかに年上で、ベテランのようです。
私の意図に反して、その方は、私のビジネスを露骨に批判しはじめました。

「貧乏人ばかり相手にしていてもしょうがない」とか「セミナーなんかやっても人は集まらないだろ」などと、私に質問すらせず、事実に基づいていないことを言いはじめるのです。

彼は、一般的なお客様に対しても、批判をはじめました。

「大体の客は、情報がタダだと思っている」「こっちが時間を使ってやってるのに、すぐ他の会社に行っちゃうんだ。この商売は、そんなもんだよ」

同業他社として、私は唖然としました。

一体過去に何が起きて、彼はこのような怒りとあきらめの権化になってしまったのでしょうか。このような愚痴を毎日こぼしながら生きていくのはさぞかしつらいだろうと思いました。

彼は、仕事をそれほど面白く思っていないようです。
また、お客様に対する敬意のかけらもありません。
人様のために役に立っているという自覚があれば、あのようにお客様の悪口などいえるはずがありません。

せっかく、人様のお金を預かり、資産のパフォーマンスを上げるという、すばらしい仕事をしているのに、もったいないと思うんです。
話していて、実に寂しい気がしました。

Getting Everything You Can Out of All You've Got


この本は、Jay Abrahamという人が書いたマーケティングの名著です。
題名は、「今持っているものから、得られるもの全てを得る」が直訳になりますね。

マーケティングのステップにおいて、いかに他人に興味を持たせて、購買意欲を沸かせるか、いかに商品を買わせるかを、事例やたとえ話を交えてわかりやすく解説しています。

USPの明確化や、満足度保証など、マーケティングには欠かせない基本的な事柄がほとんどカバーされていて、基本を押さえる上でも参考になる内容になっています。

しかし、こういう本を読んでいつも思うのは、本当にこの著者自身がこれを利用してビジネスを大きくさせた実績のか、ということです。
マーケティングの技術を使って、「マーケティングの本を売ること」に成功したが、他の会社には応用できない、中身がなさそうな本も、たくさんあったような気がします。

まぁ、この本自体は、そういう現実があっても、誰にでも役に立つような情報が満載だったように思います。

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