Midtown Report

ビジネスと人間に関する発見と考察 from Los Angeles & New York

March 2007

仕事が、分単位で忙しくなってきました。

忙しいとは言いたくないものの、もはや大量のメールと仕事が山積みになって処理しきれなくなりつつあります。

お待たせいただいている方、大変もうしわけないです。

いつも読んでいらっしゃる方、どうもありがとうございます。
ブログは、今後も書いていく所存でございます。

しばらく無理が続きますが、がんばります。

Rent


ブロードウェイ・ミュージカルのヒット作の映画版です。
今、という時間を生きる若者たちの生き様が、素晴らしい音楽に乗せられて歌われます。

ニューヨーク・シティに住む若者たちが、貧困、ドラッグ、エイズ、同性愛、死が現実に存在する世界に苦しみながらも、前向きに前進し、今という時間を充実させていく様子が描かれています。

私は、特にそういった世界との接触がないため、何となく、このミュージカルに対しては、関係性を感じることができませんでした。
したがって、そこまで感動することはないのではと思ったのですが、歌の良さが圧倒的で、それですべてカバーされたような気がしています。

そして、"Rent"というタイトル。
家賃を払うのも困った人たち、という意味を暗示していると、最初思っていたのですが、実際には「全てが借り物」という意味なのかもしれません。

自分の所有物、健康な肉体、大事な人たち、人生そのもの、全てが借り物だということです。

限りある時間の中で、借り物である、この一瞬一瞬の出来事を大事にしたい、ということが、このタイトルに秘められた意味なのでしょう。

すばらしい作品です。
ぜひブロードウェイの舞台で、実際に見てみたいと思います。

数ヶ月前にとったセミナーのプログラムで、リーダーが言っていた言葉:

「自己表現は、自分の言いたいことを自分の言いたいように吐き出すことではない。自己表現は、Listeningの中にある」

と言っていました(ずっと前にブログに同じことを書いたような気もしますが)。
大変、印象的な言葉です。

確かに、プレゼンテーションで人をひきつける人は、壇上に上がっていても、観衆とコネクションを作りあげ、こちらの考えていることを手にとるように理解しているように感じます。

つまり、しゃべっているのに、聞いているのです。
熱心に声を口から発しながら、実は観衆に耳を傾けているわけです。

逆に、ただ話したいだけの人は、「自分」がしゃべる内容や口調の中に出てしまいます。観衆の聞きたいことではなく、自分のしゃべりたいこと、自分を守る/飾る内容、自分を良く見せるための内容を話し始めます。
会話者とコネクションを感じることのできない観衆は、その話に飽きて自分の頭の中で、自分と会話を始めます。
この場合、一見饒舌で「自己表現」ができていそうな人でも、コミュニケーションが成り立っていない、ということが起きます。

これは、おたがいにとって、むなしい状況ですね。なんとしてでも避けたいものです。

そろそろ来週の6日に予定されているオフィス・パーティ準備を進めないと、と焦りはじめました。
先週はチラシを作りましたが、やはりオフィススペースにいる一人一人の人に声をかけて呼びかけた方が出席率も良くなるはずです。

仕事でのタスク量が大変多い時期であるため、なかなか時間を割けませんでしたが、意を決して、周りのブースを一つ一つ巡ってみることにしました。

「来週の金曜、会議室でパーティをやることにしたんだ。せっかくいろんなスモールビジネスが集まっている空間だから、お互いをよく知る機会があればいいと思って企画したんだけど、来ない?」

こんな感じで、オフィススペースにいる一人一人に声をかけ、会へのサインアップを求めました。

今まで通りすがりで会釈しか交わさなかった人、怒鳴り声だけは聞いたことがある人、冷たい視線しか交わしたことがなかった人、一人一人に誠意を込めて招待を行いました。
今まで話したことがなかった人約20人と直接話をすることができました。

ほとんどの人が、この企画に快く賛同してくれました。
やはり、同じスペースにいるにもかかわらず、お互いによく知らない者同士であったことに違和感を感じていた人もいたのでしょう。
誰かが、こんな交流会をセットアップをしてくれることを待っていた、という人もいました。
ほとんどの人が、私に対して感謝の言葉を述べてくれました。

正面からぶつかっていけば、ほとんどの人は理解してくれる、そんなことを感じた瞬間です。全員を招待した後、静かな満足感とワクワク感に包まれました。
来週の金曜が楽しみです。

現在、過去に度々ご紹介してきたLandmarkのリーダー養成プログラムを受講しているのですが、先日Assistingをするために、New York Centerに行ってきました。

ここで提供しているプログラムは、私自身のあり方やコミュニケーションに劇的な効果をもたらしているので、私はとても気に入っていますし、他の人にもおすすめしています。先日は、10年前から付き合いのある大学時代の先輩にここのプログラムをすすめてみましたが、彼自身も大きなブレークスルーがあったようで、私も大変満足しています。

私が現在とっているILPというプログラム自体は2週間前からはじまったのですが、もうすぐプログラムを終えようとしている人もいます。

本日Assistingに来ていたJさんも、そんな一人でした。
Jさんは、私に話しかけてきて、自分の人生について熱く語ってくれました。
その熱狂が彼女の語り口からあふれてきて、私はとても感動しました。
まだプログラムがはじまったばかりの私を、精一杯励ましてくれました。

しかし、この人どっかで見たことあるな…と思っていたら、某テレビ局の現役レポーターでした。
度々金融情報についてNYSEから中継したり、ニュースでコメントしています。

テレビの画面上でも、実生活でも、快活で裏表のない彼女のあり方に脱帽です。

東京ミッドタウンという新名所が防衛庁跡地にできたということで、注目が集まっているようですね。

私のブログ名は"Midtown Report"ですが、New York CityのMidtownを指しています。
Downtown(Wall Street)の金融大企業に対するアンチテーゼとして自分の会社名にMidtownという言葉を含めました(実際には、Midtownにもたくさんの金融大企業がいるのですが…)。

したがって、私のブログやウェブサイトには至るところにMidtownという言葉が出てくるのですが、最近アクセス解析の検索用語分析をしていて気づいたのが、"Midtown"や"ミッドタウン"で検索してくる人が非常に多いということです。

これは、明らかに東京ミッドタウンの効果。
全く想定していなかったことですが、アクセス数が上がっているので、良しとしましょう。

東京に帰る機会があったら、どんなところかわかりませんが、一度訪れて見たいと思います。
New York CityのMidtownも、最高に楽しい所ですよ。

この過去一ヶ月でいろいろなことを学んで、自分が「いかに人の話を聞いていないか」ということを学びました。

誰かの言うことを聞いていても、頭の中で「違うな」とか「僕の意見ではこうなんだけどな」という判断や先入観を捨て切れていないことを感じました。
相手には相手の世界があります。コミュニケーションの第一歩は、まず相手の言うことを、あるがままに、そのまま受け取ることだと思います。
だから、頭の中で起こる有象無象のゴシップを一旦はボリュームダウンしなければなりません。

しかし、段々聞くことに慣れてきて、「自分も他人を理解することができるようになってきたかも」と思い始めると、今度は驕りが生じます。
「自分には人の言うことを聞く能力があるけど、この人は人の話を聞かない人だな」ということを考え始めてしまうのです。
そして、「人の話を聞けよ〜」と頭の中で考えながら、実態は、自分がその人の話を聞いていない、ということになってしまうのです。これでは、Listener初心者と全く変わりはありません。

コミュニケーションを円滑化するには、誰よりもまず、自分から「捨てること」が本当に大事なんだと痛感しました。自分を正当化したり、慧眼をひけらかしたり、相手を罰したり、格好よく自分を見せようとすること。それらを全て捨てて、明鏡止水の心境で、裏表なく、正直に、ストレートに相手に接すること。




先日、クリントン前大統領と1対1で話したことがある、という人と会ったのですが、その時のことをこう語っていました。

「うわさは、間違っていなかった。クリントンと話していると、まるで世界に私一人しか存在しない、と錯覚させてくれるほど、熱心にこちらの言うことを聴き、私の世界に入ってくれるんだ」

アメリカ北東部の食堂、といえばDinerです。

Dinerというのは一般名詞で、日本語で言うと「食堂」に近いのですが、元々は"mobile lunch wagons"つまり、可動式食堂ワゴン車に端を発しています。

私がLong Islandに来たときも、初日にはボスにDinerに連れて行かれ、NYでは「みんなDinerで外食するんだ」ということを言われた記憶があります。

メニューは、これぞアメリカ、というメニューがずらりと並んでいますが、はじめは私はメニューの一つ一つが何を意味するかサッパリわからなかったので、頼むものは、ごく最近までチーズバーガーばかりでした。

これではいけないと、最近では見知らぬメニューを注文する、ということに挑戦しています。この試みは、日々の生活を活性化する上で、非常に効果が高いことを発見しました。

普段行っているレストランでも、「自分だったら絶対に食べない」というものが少なからずあるはずです。
それを自ら探して、敢えて注文してみると、「過去からの脱却」とでも言うのでしょうか、不思議な勝利感とワクワク感を感じます。

ちなみに、最近のヒットはメキシカンサラダです。

過去の状態からは考えられない新しい行動パターンの創造、まさにブレークスルーの瞬間です…って、Dinerのメニューで、おおげさですかね。

オフィススペースで4月6日(金)に交流パーティを行うと決めてから2週間あまり、何も動けていない自分にIntegrityの欠如を感じ、動き始めることにしました。

とりあえず、Flyer(チラシ)を適当に貼って、宣伝することにしました。
受付のウースラにFlyerを作っておいてくれ、と以前から頼んでおいたのですが、彼女はとりかかる気配もありません。

そこで、私はパワーポイントでサクサクっと作成したものをプリントアウトして、ウースラに見せると、「ん〜、もうちょっと違う雰囲気のがいいな〜」とご不満の様子。

でも、とりあえず不満があるということは、良いアイデアを提供してくれる、ということだと思ったので、彼女にFlyerの制作を改めて任せることにしました。

そもそも自分はデザインに関して無知だし、センスもないと思っていたので、楽しんで作成してくれる人がいるのはありがたいことです。
何でも自分でやってしまう傾向にある自分としては、任せたことで少し肩の荷が降りるのを感じました。

ウースラは、結局フォントや字の大きさをやり直して、できあがったものを見せてくれました。この2週間チラシにとりかからず、私が即席で作ったモノに対し、大きく手を加えたことに対して罪悪感を感じていたのか、モジモジしていましたが、私が素直に感謝すると、喜んでいました。

彼女自身、パーティが楽しみで、成功させたいと思っているわけで、怠けているわけではないのです。ただ、誰もが持っている完璧主義が邪魔して、なかなか作業の第一歩に踏み出せなかっただけです。

なかなか動いていないプロジェクトに対して、会話を再開させることで、ワクワク感を復活させることができたように思います。

Be In Communication!ですね。

先日は、起業家の会で「失敗体験」を共有しました。

人生の中でどん底に落ちた経験、大失敗した経験、そしてそこからどうはいあがってきたか、ということをシェアしました。

会には15人くらいの人が来ました。
今回のテーマは、「役に立つ情報」というよりも生々しい体験談に近いので、違った雰囲気で会が行われました。

経験のある諸先輩方に、含蓄のある過去のご経験をシェアしていただき、大変感動しました。「この方でも、そんなつらい経験をされてきたんだ…」と驚きました。

普段であれば、聞くことができないような知られざる経験を聞くことができた様に思います。


この会であと一つ思ったことは、「みんな密かにしゃべりたがっている」ということです。皆、普段はジッと静かに黙って他の人の話を聞いています。

しかし、司会のTerryさんが誰かを指名するや否や、その人は水を得た魚のようにしゃべり始めます。
「待っていました」とばかりに…。

そんな、実は積極的に貢献したいと思っている人たちばかりが集まっていて、本当にこの会は楽しいです。来月も、また楽しみにしています。

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