Midtown Report

ビジネスと人間に関する発見と考察 from Los Angeles & New York

January 2007

カリフォルニアからニューヨークへ戻る時には、時間をセーブするためにいつも"red eye flight"、つまり夜間飛行を利用します。

今回は、先日の夜11時半にLAXを出発し、5時間15分ほどでJFK空港に到着しました。

大低の場合、隣の席には誰にも座っていないので、3席を独占して横になると、あっという間に眠りに落ちてしまいます。しかし、寝ている間にフライトアテンダントの方を軽く蹴ってしまったような記憶が…かなり迷惑な乗客ですね…。

飛行時間は5時間ほどなのですが、時差の影響で、起きるとちょうど良い具合に7時半くらいになっていて、8時頃に荷物を受け取って、オフィスに向かうと、ちょうどよく9時くらいから全開で仕事に入れます。

さすがに夜間飛行は体力をそれなりに奪うようで、夜ご飯を食べた段階で一度限界が来ました。

20分ほど居眠りをすると復活しましたが、やはり夜中まで持ちこたえるのは無理だったようで、ふらふらしながら家に帰るとまた泥のように眠ってしまいました…。
しかし、このred eye後の仕事には妙な充実感があるものです。

本日は、先週金曜日のミーティングでお会いした、うぃるB.さん(ニックネーム)という方にお会いするため、車で5分ほど離れた場所にある彼のオフィスを訪ねました。

日本のハードウェア系IT企業の現地法人代表をされている方なのですが、アメリカの大学の奨学金プログラムの代理店もされていて、目的を共有できるかもしれないと直感したのです。

お会いしてみると、それはそれは頭の回転の速い方で、私が1時間半かけて解説するFinancial Aidのしくみも、ほんのちょっと資料を見せるだけで、一瞬のうちにエッセンスを吸収されていました。

彼が普及を試みているのは、このプログラム;

米国大学スカラーシップ協会

このプログラムは、独自の選考プロセスで日本人の学生を選び、その人たちに対して積極的に奨学金を出す大学を結びつけるという制度です。
ここで扱っている奨学金は、基本的にはMerit-based Aidなので、私が情報を提供しているNeed-based Aidと合わせると、どの方にも対応できる体制が作れるのではないかという気がしました。

1時間半も居座ってしまいましたが、非常に良い会話ができたと思います。
「この人とは気が合いそうだな」と言う直感は、間違っていないものですね。

前回、セミナーを行ったときに、セミナーの内容を気に入ってくださった方がいて、本日はその方の自宅に呼ばれました。友人を8人程度連れてくるので、セミナーをするように頼まれたのです。

いつもホームグラウンドであるオフィスの会議室で行っているため、完全にイメージができてからセミナーに臨むのですが、今回は全く知らないお客様のご自宅なので、少し緊張してしまいました。

結果的には、お集まりいただいた皆さんは、お互い知り合い同士ということもあって、なごやかな雰囲気でセミナーの内容を進めることができました。

こういった会を開いていただき、招かれるということは光栄の至りでございます。
お呼びいただいたTさんには大変感謝をしております。

ついにやってしまいました。

夜、食事からの帰りに車を出そうとした時のこと。
車をバックしていた時、十分に注意していたはずなのですが、後ろを走っていたピックアップトラック(日産TITAN)の左側面にぶつけてしまいました。

あのキー、というひきずるような音は思い出すのも嫌なものです。
「やってしまった」と思い、車の外に出てみましたが、私のレンタカー(Chevy HHR)はほとんどダメージがなく、バンパーの角に引きずったような跡が残っているだけでした。

相手の車は、すでに左側面のあらゆる箇所がボコボコになっていたので、果たしてどの部分が今回の衝突でへこんだのか、いまいちよくわかりませんでした。

相手はメキシコ系アメリカ人で、「さっそく保険会社に連絡しよう」という話になりました。「ちゃんと起こったことを保険会社に連絡しよう。警察は呼ばなくて良い」と言ってきました。相手は、ぶつけられた割にはかなり冷静で、全く怒った様子もありません。あまりにもうがった見方かもしれませんが、もしかして、そもそも左側面にあったボコボコを誰かの保険金で直す良い機会だと思ったのかもしれません。
仮にわざとぶつけてきたのなら、それはこちらとしては災難ですが、ハッキリしたことは保険会社が写真を見て決めることでしょう。

そこまでのダメージが双方にもないので、警察を呼ぶのは多少億劫な面もありましたが、こういうことは事が起こった時点できちんとしておかないと、確実に後から面倒なことになるので、相手の言うことにはかまわず警察を呼びました。

警察が双方から話を聞いて、「ちゃんと情報交換をしたみたいだな。Good Job」となぜか褒められました…。

しかし、あの接触時の、取り返しのつかないことをしてしまったような感覚、あれは忘れられません。今回は、この程度のかすり傷で済んだことに対して感謝をして、「自分は実は危ない運転をしている」「気を緩めると惨事につながり得る」ということを認識して、肝に銘ずる大変良い機会になったと思います。

今日は午前中にセミナーを開催。
午後はずっと仕事をして、夜には昨日お好み焼きを一緒に食べたペルー出身の日系アメリカ人の、兄弟が勤めているレストランのお店に行きました。

Kotosh at Kamiyama

このお店は、ペルー料理をふるまっているのですが、ペルー出身といえども日系人なので、和食も出しています。どんな料理名かはよくわからなかったのですが、どのお皿も、自分の口に合っておいしかったです。

"ペルー出身の日系アメリカ人"と言うと、よくイメージがつかみにくいかと思うのですが、見た目は日本人、話す言葉はスペイン語です。ファーストネームはスペイン語、苗字は日本語です。
人によっては日本語を流暢に話しますし、英語も話せます。

彼らの祖父母の代は、第2次世界大戦前後に日本から外貨を求めて海外に移住した日系移民なのです。

1900年代初頭は、ハワイやカリフォルニアへの日系移民が非常に多かったらしいのですが、アメリカが日系移民を禁止するようになると、第2次世界大戦前後にはブラジル、ペルー、アルゼンチンなどの南米諸国にたくさんの移民が移っていったそうです。ブラジルの日系人社会はよく知られていますし、ペルーのフジモリ元大統領といった日系人も有名ですね。

現在では、南米諸国と北米(アメリカ合衆国)との経済格差は歴然としていますが、昔は両方とも、可能性にあふれた"アメリカ"だったのでしょう。

たくさんの日系人がペルーに移ったわけですが、彼らの子供や孫は現地で教育を受け、現地社会に溶け込んでいます。

そして、再びペルーの外で可能性を見出した日系人の中には、日本やアメリカに再び移住する人たちがいるようで、仲良くしてもらっている私の友人もその内の1人です。彼はすでにアメリカ国籍をとっているので、"ペルー出身の日系アメリカ人"なのです。スペイン語を母国語とし、日本語も流暢で、英語も話すトリリンガルです。

メキシコ移民と日系人の多いTorrance地域では、この言語能力の組み合わせは、最高のハイブリッドと言えるでしょう。誰とでも仲良くなれます。

私のオフィスの隣近所に少し前までいたカナダ人は、見た目は完全に韓国人なのですが、アルゼンチン出身で、スペイン語を母国語としていました。
彼らの家族も、その昔アルゼンチンに移住した韓国人の系譜で、近年になって、家族ごとカナダに移住し、現在はニューヨークに住んでいます。

アメリカ人1人1人に、それぞれの歴史がいろいろあって、改めて面白い国だと思わされます。

今日は、昨年の11月、12月に続いて3回目のカリフォルニア出張の日です。
段々と飛行機のチェックイン・荷物検査もスムーズになってきた気がします。

朝の4時に起き、4時半に歩いてPenn Stationへ。
その後、Long Island Rail Roadを経てJFK空港に向かいます。
東海岸で7時の便に乗り、6時間15分かかってLAX(Los Angeles)に到着。
西海岸はその時、大体朝の10時半頃になっています。

その後はアポイントメントを2件と損保代理店のマーケティングのお手伝いをしました。


Mixiで"アメリカ起業ネットワーク"というコミュニティに入っていたのですが、そこでちょうどLos Angelesで新年会をやるという通知をたまたま目にしていました。
ちょうどLA滞在がかぶっていたので、思い切って参加することにしました。

場所は、オフィスから近いRedondo Beach市内。
夜の7時にマレーシア料理のお店に行くと、続々といろいろな方が集まってきました。

こういう異業種交流会のようなものは、最近は出席していませんでしたが、なかなか刺激になるものですね。非常に高いレベルで事業を運営されている方がたくさんいらっしゃったので、大変勉強になりました。
私の行っている学費コンサルティングの情報が、多少役に立ちそうな方がいらっしゃって、今後のビジネスの発展にも有益な会であったと思います。

帰りに、知り合いのペルー出身の日系アメリカ人のレストランに行き、10人くらいでお好み焼きを食しました。
のんびりしていて、いいものです。

週末が近づいてくると、思ったよりもお客さんの入りが見込めなかったホテル・航空会社などが直前で破格のキャンペーンを行うことがあります。

そんな"last minute deal"を集めたのが、このサイト。

http://www.site59.com/

59分目にディールを見つける、と言う意味で"Site 59"です。
ホテル、フライト、レンタカーといった区切りでも探せますし、都市ごとにも探すこともできます。トップ画面の右側には、"Romance"や"Ski"などのテーマごとでも探すことが可能です。

急に週末にどこかに行くことになった場合もいいと思いますし、方向性を決めずに、はじめからlast minute dealをあてにして、とりあえず安い旅をするのも良い使い道です。

このサイトには、"Meet Me In..."という画期的な機能もついています。

http://www.site59.com/who_will_use.html

これは、異なる都市に住む二人が別の都市で会う、といった場合に、その時のフライト、レンタカー、ホテルを全てパッケージ化して含めることができるのです。
例えば、シアトルに住む人と、ボルチモアに住む人が、ニューヨークで会って旅する、といった場合に、その旅程を全てパッケージ化して、より良いディールを得るというしくみです。

この説明文を読んでいると、いかにもWeb2.0のサイトらしく、いたずらっ気が多分に感じられてとても遊び心を感じます。面白いサイトですね。

スイス人銀行家の教え―お金と幸せの知恵を学ぶ12のレッスン


この本は、数日前に読んだ「ユダヤ人の大富豪の教え」の続編ですが、こちらの方が私としては面白いと感じました。お金に対する考え方が、人によってバラバラであることと、お金に対するつき合い方が、自分ではよくわかっていないが確かに存在することがよくわかりました。

この本も、お金の話をしているものの、最終的には幸福と自分のあり方の話になります。
「お金に色はない」ということを言いますが、確かにそれにいろいろと意味づけをしているのは人間の側なんですね。

本田氏は、こういった考察を小説仕立てにするのが非常に上手で、物語にまた引き込まれていくのを感じました。

おすすめの本です。


最近はほとんど行っていませんが、私の好きなミュージカルの1つに"Chicago"があります。これまでに何だかんだと理由をつけてAmbassador Theatreには4回も足を運んでしまいました…。Renee Zelwigerの出ている映画も、もちろん好きです。

この劇では、世間の注目を集めるためには何でもする人たちの哀れな姿が1つのテーマになっています。劇中の人物達にとっては、殺人すらも目立つための1つの手段でしかありません。女優、弁護士、彼らにとってはカメラのフラッシュを浴びることが最優先されるべきことで、それ以外のことは全てどうでもいいのです。

そんな彼らを見て、「この人たちは空虚だなぁ…」と感じながら、そこに投影された自分の虚栄心のバカバカしさに気づいてため息をつく、というのがこの劇の楽しみ方の王道(?)だと考えています。中身のない飾りだらけの自分を劇中の人物に発見して、笑い飛ばすわけです。

この劇の中で私の大好きな歌があります。
弁護士の歌っている"Razzle Dazzle"という曲なのですが、これが傑作なのです。


Give'em the old razzle dazzle
Razzle Dazzle 'em
Give'em an act with lots of flash in it
And the reaction will be passionate
Give'em the old hocus pocus
Bead and feather'em
How can they see with sequins in their eyes?

What if your hinges all are rusting?
What if, in fact, you're just disgusting?

Razzle dazzle 'em
And they'll never catch wise!


歌の意味としては、

「あいつらはすぐ熱狂するから、ニセモノでも何でもいいから、キラキラとカッコよく見せつけて、ごまかしてやろう。どうせ大衆にはわからないよ!」

のようなノリです。
こんな感じで歌は続きます。


日本でのテレビ番組捏造のニュースを見ましたが、どの時代、どの世界でも同じようなことが起きるものなんだな、と思わされます。

この間、出席したセミナーで自分の体験をシェアしました。
アメリカに来た当初持っていた目標の一つは、大勢の人の前で英語でスピーチができるようになる、というものでした。
このこと自体は、2年前にある程度の成果を得て達成したのですが、最近はやり方も心得てきて、当時よりは上達した気がして、非常に気分が良いです。
セミナーの人たち、というより概してアメリカ人は反応が良いので、非常に気持ちよく話すことができました。

アメリカに移る前、まだ東京のコンサルティング会社で働いていたころ、Chicago郊外で研修を受ける機会が何回かありました。
2回目に行った時は、ちょうど自分の誕生日だったのですが、それを知ったイタリア人の参加者が突然"Today's Jimmy's birthday!"と叫びました。
そうすると、クラスルームは一同"Happy birthday to you..."と歌いはじめたのです。

歌の終わりに絶対スピーチが求められる、と感じた私は緊張で固まってしまったのですが、実はこんな時にと用意していたセリフがあって、それを頭に叩き込んでおいたので、それを話しました。

「今日は僕は5時まではとても忙しいので、プレゼントはそれ以降にしてください」

と、今思い返すと何とも冴えないセリフを発したのですが、困った顔で言ったのが良かったのか、クラスはなぜか爆笑の渦に包まれました。

これはどちらかというとうまくいった方ですが、スピーチで赤面した回数は数知れません。しかし、確実に英語力に貢献したのは事実です。


英語の勉強をしている人、恥はかいたもの勝ちです。
どんどん人前でしゃべりませんか。

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