本日の夜中に見たのは、Enron: The Smartest Guys in the Room (Ws Sub) .
不正会計で、当時米国史上最大の破綻をしたEnronの実態を追ったBethany McLeanによるドキュメンタリー映画です。
「Enronの破綻は、会計上のテクニカルな面が強調されるが、実態は人間の強欲の物語だ」というのが、作り手のメッセージだと思います。
ケネス・レイやジェフ・スキリングといった経営陣が、いかにして欲にとりつかれ、銀行や会計事務所を巻き込んで、株の上昇のみを目的とした経営を行っていったかを追っています。
特殊な取引のスキームを利用して将来のバリューを売上に組み入れたり、実体のない取引を繰り返して架空の売上を作り出していたのです。
そういえば、私も、不正会計すれすれの提案をしそうになったことがあります。
コンサルティング会社にいた頃、ベンチャー企業の財務プランニングをしていたのですが、事業を組み立てて、図にしてみると、同じ価値の流れに対してグループ売上が二重に計上されていることがわかったのです。
これには、私は最初、「特に、問題はないだろう」と思って、見過ごしていましたが、経理担当によると、グレーゾーンであるとのこと。特殊な処理をしなくてはならないが、処理が面倒くさいので、「事業スキーム自体を変えてくれ」という要望が出ました。
こちらは、あるべき事業スキームを提案しているのに、経理の問題でそれができないとはバカバカしい、と思いましたが、かといって不正の可能性がある会計処理を見過ごすこともできず、思い悩みました。「この処理だけは大丈夫だ」と言っている人もいました。
その時に、いろいろな意見を聞いて思ったのは、解釈によって、ずいぶんと「不正」の定義というのは変わるもんだなぁ、ということです。思いがけず、不正になってしまった、というケースも多くあるでしょうし、意図して不正した、というケースも多くあるでしょう。
Enronのケースを見ていて、特に興味が沸いてきたのは、どこまで正しくて、どこまでが正しくなかったのか、ということです。
ドキュメンタリー自体は、非常に興味を喚起するものでしたが、経営陣が悪者、という前提で描かれているので、実際の会計の内容に対する、正邪のない透明な視点が欠けていたように思います。
機会があったら、ぜひEnronの会計の内容を詳細に見てみたいと思います。
不正会計で、当時米国史上最大の破綻をしたEnronの実態を追ったBethany McLeanによるドキュメンタリー映画です。
「Enronの破綻は、会計上のテクニカルな面が強調されるが、実態は人間の強欲の物語だ」というのが、作り手のメッセージだと思います。
ケネス・レイやジェフ・スキリングといった経営陣が、いかにして欲にとりつかれ、銀行や会計事務所を巻き込んで、株の上昇のみを目的とした経営を行っていったかを追っています。
特殊な取引のスキームを利用して将来のバリューを売上に組み入れたり、実体のない取引を繰り返して架空の売上を作り出していたのです。
そういえば、私も、不正会計すれすれの提案をしそうになったことがあります。
コンサルティング会社にいた頃、ベンチャー企業の財務プランニングをしていたのですが、事業を組み立てて、図にしてみると、同じ価値の流れに対してグループ売上が二重に計上されていることがわかったのです。
これには、私は最初、「特に、問題はないだろう」と思って、見過ごしていましたが、経理担当によると、グレーゾーンであるとのこと。特殊な処理をしなくてはならないが、処理が面倒くさいので、「事業スキーム自体を変えてくれ」という要望が出ました。
こちらは、あるべき事業スキームを提案しているのに、経理の問題でそれができないとはバカバカしい、と思いましたが、かといって不正の可能性がある会計処理を見過ごすこともできず、思い悩みました。「この処理だけは大丈夫だ」と言っている人もいました。
その時に、いろいろな意見を聞いて思ったのは、解釈によって、ずいぶんと「不正」の定義というのは変わるもんだなぁ、ということです。思いがけず、不正になってしまった、というケースも多くあるでしょうし、意図して不正した、というケースも多くあるでしょう。
Enronのケースを見ていて、特に興味が沸いてきたのは、どこまで正しくて、どこまでが正しくなかったのか、ということです。
ドキュメンタリー自体は、非常に興味を喚起するものでしたが、経営陣が悪者、という前提で描かれているので、実際の会計の内容に対する、正邪のない透明な視点が欠けていたように思います。
機会があったら、ぜひEnronの会計の内容を詳細に見てみたいと思います。