研修では、多くの外国人社員に刺激を受け、私も積極的に発言しなければ、と思うようになりました。
研修の大部分は、グループワークです。プログラミングのようなタスクもあるし、ケーススタディのようなものもあります。積み木を積み立てて時間と高さを競うようなゲームもあります。
他には、あるテーマについて話し合いをした上で、グループから一人選出し、クラス全員の前で発表させる、というタスクもありました。私は、それに2回ほど挑戦しましたが、出来は散々でした。
発表後に、“Good job!!”とは言われるものの、気分はすぐれません。ホワイトボードに書いてあることの棒読み、文章にもなっていない単語を羅列しただけの発表であることは、自分が一番よくわかっています。ただし、本当にありがたく思ったのは、皆が挑戦したこと自体に対して、評価してくれたことです。彼らは、私の発表が明らかにブザマであったにもかかわらず、励ましたり、「チャレンジしたことが大事だ」「落ち着いていた」などと声をかけたりしてくれました。
2週間の研修は、終わってみれば、すばらしい体験となって私の中に残りました。普段出会うことのない人たちと、こんな形で協働作業をしたことで、頭の中で大きな化学反応が起こった気分です。
私は日本へ帰国した後、英語学習への決意を新たにしました。「少なくとも20代後半くらいまでには、アメリカ人の議論の中に入っていって、自分の意見を言えるようになりたい」と思ったのです。また、「みんなの前で、何かのテーマについて講演できるようになりたい」と思ったのも、その頃でした。