先週末、姉が仕事で、NYに立ち寄りました。
せっかくなので、レンタカーを借りたら、今期最大の大雪が降り出し、1日であっという間にレンタカーは雪の中に埋まってしまいました。しかも観測史上最大級の積雪。
私が住んでいるアパートでは、道端に縦列駐車をするのが通常なので、まずは積もり積もった沿道の雪山から車をださなければいけませんが、とんでもなく雪の量が多い。
待っていてもしょうがないので、とりあえず雪かき作業を開始。
雪かき用の道具を持っていなかったために、洗濯カゴを使って雪をかき出しました。
姉はフライパン(!)とバケツを持って助けてくれました。
道端を通っている人は、奇異の目で見ていましたが、もちろん助けてくれませんし、こちらも期待していません。
全てとは言いませんが、普段、ビジネスで自分のことしか考えないアメリカ人ビジネスマンばかりに会っていると、そもそも助けてくれるなんて、はじめから期待しなくなりますよね。
雪をある程度書き出して、車に乗り、エンジンをかけたら、今度は滑って車が進まない。
どうしようと難儀していたら、アパートから、30代くらいの男性が出てきて、
"Wanna give it a try?" (試してみる?)
と車を押すポーズをして聞いてきたのです。
彼が背後に回り、押してくれたおかげで、私は何とか車を出すことができたのです。
彼は同じアパートの3階に住むスティーブという男性。
姉が名前とアパート番号を聞いたところ、「何もお礼はいらないよ」と言ってくれたそうです。
アメリカには、人の目をまっすぐ見ながら、平気でウソをつき、人をだます人間がたくさんいます。
その一方で、こんな寒い冬の夜に、何の見返りも求めずに、助けてくれる人もいます。
その事実を知っただけでも、少し良い気分になれた、ある夜の出来事でした。
スティーブへのお礼を、現在考え中です。